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阿部菜々実



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阿部菜々実

あの夏の君を思い出して、僕は走りたくなった。

Lyricist:阿部菜々実
Composer:阿部菜々実

あの夏の君を思い出して 僕は走りたくなった

潮風に打たれ走り笑う
2人のシルエットが浮かんでくる
灼熱の匂いが鼻を掠るたび
胸が焦がれて苦しくなる

かけすぎたシロップも
いつも合わなかったピントも
手をつけずに終わったページも
全てが甘く蘇る

2度と戻らない時間を
今でも羨んでしまう
自分が情けなく疼いてしかたないんだ

あの夏の君を思い出して
僕は無性に走りたくなった
今、ふわり揺れる純白が
見えたような気がした

永遠に続けばいいと思っていた
続いていくものだと思っていた
同じサンダルで次の夏も
この場所に並んでいる気がしてた

夜を飾った極彩色も
手に届きそうな星屑も
華奢な指から伝わる熱も
全てが鮮明に残っている

次の角を曲がったら告白しよう
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あの日の帰り道
どうして僕は躊躇ってしまったのだろう

当てなんてどこにもないのに
君の残像をまだなぞっている
息が上がって苦しいけれど
それでも足は止まらなかった

誰かを想う愛しさも
人を信じる苦しさも
失って気づく愚かさも
全部教えてくれたね
君が側にいたのなら
この世の全ての痛みも
僕が背負えたのに

何も言わずにどこへ行ってしまったの?
どうせなら記憶ごと消えてくれよ
もうどれだけ時間が経ったと思ってるんだ?
僕だけ残して

あの夏の君を思い出して
僕は無性に走りたくなった
居ても立っても居られずに
その名前を叫び走り出してしまった
遠に散ってしまった花を探して
笑えてくるなバカみたいだな
今、ふわり揺れる純白が
見えたような気がした

もう少し、後少しだけ
走っていよう…