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森昌子



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森昌子

古都の春

作詞:伊藤アキラ
作曲:森田公一

鎌倉の坂道を父と行く昼下り
嫁ぐ日を前にして 訪れた春の寺
お前なら 幸せになると つぶやく父の
後姿が今日は小さく とても小さく見えます
おとうさん もう一度 背中で甘えていいですか
できるなら もう一度 背中で眠っていいですか
帰りたい昔が あなたにあるように
帰りたい昔が 私にもあるのです

嫁ぐ日が近づけば 不機嫌な顔になり
やめていた煙草まで ここへきて吸いだした
いい彼(ひと)にめぐりあえたねと ほめてくれても
揺れる心の裏に気づけば 何も言えない春です
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おとうさん もう一度 私を叱ってくれますか
振りむいちゃいけないと 厳しく教えてくれますか
大人への旅とは 哀しいものですね
父と子はいつでも 父と子のはずなのに

桜にはまだ早く 梅の香の円覚寺
嫁ぐ人 送る人 ひっそりと花の中
こんな日は二度と来ないねと つぶやく父の
そのひとことが胸をしめつけ そっとうなずくだけです
おとうさん もう一度 背中で甘えていいですか
できるなら もう一度 背中で眠っていいですか
帰りたい昔が あなたにあるように
帰りたい昔が 私にもあるのです