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桑田佳祐



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桑田佳祐

真夜中のダンディー

作詞:桑田佳祐
作曲:桑田佳祐

暗い女の部屋でマヌケな肌をさらし
おぼえ始めの味でうなじを真っ赤に染めて
世慣れたウソもつけない頃は
色気の中で我を忘れてた

中途半端な義理で親父のために学び
他人(ひと)の顔色だけを窺い拍手をあびて
泣かない事を誓った日々は
無邪気に笑う事も忘れてた

真夜中のダンディーダンディー
俺は生きている
悲しみのダンディーダンディー
汚れた瞳(め)の Brother……

このホホを濡らすのは
嗚呼 雨だった

友は政治と酒におぼれて声を枯らし
俺はしがらみ抱いてあこぎな搾取の中に
生まれたことを口惜(くや)んだ時にゃ
背広の中に金銭(かね)があふれてた

真夜中のダンディーダンディー
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風が吹いている
悲しみのダンディーダンディー
同じ顔の Brother……

追い風に煽られて
嗚呼 逃げてゆく

愛と平和を歌う世代がくれたものは
身を守るのと知らぬそぶりと悪魔の魂
隣の空は灰色なのに
幸せならば顔をそむけてる

夢も希望も現在(いま)は格子の窓の外に
長い旅路の果てに魅惑の明日は来ない
可愛い妻は身ごもりながら
可憐な過去をきっと憂いてる

真夜中のダンディーダンディー
誰が待っている?
悲しみのダンディーダンディー
過去にすがる Brother……

降り注ぐ太陽が 嗚呼 影を呼ぶ
愛しさを知るほどに 嗚呼 老いてゆく
またひとつ消えたのは 嗚呼 愛だった